ぷよぷよにおける得点計算について

著:あおじる、山岸



 (1)はじめに
今回のコラムはぷよぷよにおける得点について考えていくこととします。ぷよぷよは、連鎖を撃ったり、ぷよを高速落下させたりするときに点数が加算されていきます。この時の得点に応じて相手にお邪魔ぷよを送ることができます。よって、このゲームで点数についての把握をしておくことは意味のあることと言えるのではないでしょうか。  お邪魔ぷよの発生個数は、以下のような式によって導き出されます。

ただし の場合は、 これだけ見ると訳が分からないですが、文字で言うと、ぷよぷよの得点計算は

10×消したぷよぷよの数×(連鎖ボーナス+連結ボーナス+多色ボーナス)

を、一連鎖ごとに計算することによって求められます(連鎖、連結、多色の各ボーナスについては後述)。つまり、10連鎖を撃った場合は、この計算を1-10連鎖分、合計10回行うということとなります。 ちなみに、三つのボーナスがいずれも0となる場合は、例外的に(Ak+Bk+Ck)の値は1となります。 そして、70点につきお邪魔ぷよが一つ発生するので、連鎖を発動したことによる点数と落下ボーナスの和を70で割ると発生するお邪魔ぷよの量が分かります。

(2)結論
 今回の得点計算によって導き出される結論は以下の通りです。
 ・連鎖ボーナスは、得点計算をする上で最も大きな値をとる。したがって、多くのお邪魔ぷよを発生させるにあたっては大連鎖を組むことが基本である。
 ・連結ボーナスは、他のボーナスと異なり、1つのぷよを使うだけで増加させることができる。したがって、連鎖を伸ばすうえで簡単に本線の威力を挙げることができる
 ・多色ボーナスは、連鎖威力の効率は低いものの、連鎖の時間を短縮させることができる。
では、ここから連鎖、連結、多色の各ボーナスについてみていくこととしましょう。


(3)連鎖ボーナス
(3)-(ⅰ)連鎖ボーナス表
連鎖ボーナスとは、今起こっている連鎖数に対して与えられるボーナスのことです。 何連鎖目でどれくらいの連鎖ボーナスを発生させることができるかは、下の表を見てください。

このグラフや表を見ると、2~4連鎖までは連鎖ボーナスは、前の連鎖の連鎖ボーナスの倍の連鎖ボーナスが得られる一方で、5連鎖目以降は1連鎖増えるたびに32点ずつ増加しているということがわかります。

3)-(ⅱ)連鎖ボーナスとお邪魔ぷよ
次に、実際に発生させることのできるお邪魔ぷよ量を見てみましょう。

上の表は左から「連鎖を発動した場合の発生得点量」、「その連鎖よりも一つ小さな連鎖数と比べたときの連鎖の威力の差」、「その連鎖よりも一つ小さな連鎖数と比べたときに降ってくるおじゃまぷよの数」を表しています。  この表を見ると、7連鎖対6連鎖では、73個のおじゃまぷよを発生させることができるということが分かります。フィールドには72個のぷよしか置くことができないので、7連鎖以上の連鎖をまともに受けると、確実に死にます。つまり、7連鎖以上の連鎖勝負では、たった1連鎖の差がそのまま勝敗に繋がってきます。

(3)-(ⅲ)連鎖ボーナスの有用性
 連鎖ボーナスは、他のボーナスと比較して(他のボーナスに関しては後述)、ボーナスの値が圧倒的に大きいです。したがって、多くのお邪魔ぷよを発生させるうえでは最も大事な要素となるのではないでしょうか。

(4)連結ボーナス
(4)-(ⅰ)連結ボーナスとは 連結ボーナスとは、一度の連鎖で5つ以上のぷよを発生させた時に起こるボーナスのことです。下のような3連鎖の場合では、3連鎖目に消える青が6連結となっているために、3連鎖目に連結ボーナスが発生します。


(4)-(ⅱ)連結ボーナス表
連結する個数と連結ボーナスは、以下の表とグラフを参考にしてください。

この表を見てわかる通り、基本的に連結ボーナスは連結が1つ増えるごとに1ずつ増えているということが分かります。しかし、例外的に5連結の時は4連結の時と比べて2違いますし、11連結は10連結と比べても2違います。したがって、連結ボーナスという点から見ると、5連結と11連結の連鎖はより少ないぷよで多くのお邪魔ぷよを発生させられるという点で効率がいいと言えるのではないでしょうか。逆に、12連結以上の場合は11連結と同じボーナスしかもらえないので効率が悪いと言えるのではないでしょうか。

(4)-(ⅲ)n連鎖4連結とn連鎖5連結

(4)-(ⅳ)色数ボーナスの有用性 (n-1)連鎖2色消しは、普通にn連鎖した場合と比較して消すぷよの数が同じなのにも関わらず、発生させるお邪魔ぷよの量が少なく、効率という点では普通の連鎖に劣ります。しかしながら、連鎖数が短いということは、それだけ連鎖にかける時間が少なくて済むというメリットがあります。先打ちをした場合には、相手の伸ばしの時間を削ることができますし、後打ちの場合でも、相手のセカンドの時間を削ることができます。 次回は、その時間について述べていきます。 次に、同じ連鎖数の場合の4連結と5連結での威力の違いについてみてみましょう。下の表は、1~19連鎖の各連鎖について、4連結と5連結の場合の得点、威力差およびお邪魔ぷよ発生量をまとめた表になります。

この表を見てわかる通り、1連結の差がそのまま致死量となるのは19連鎖の時だけです。普通の対戦では19連鎖を撃つというのは非現実的ですし、本線の中での1連結の差だけで勝負が決まるというのはあまり考えずらいようにも見えますが、例えば本線が10連鎖4連結VS10連鎖5連結の場合でも、30個(赤玉1個分)のお邪魔ぷよを送ることができます。

(4)-(ⅳ)連結ボーナスの有用性
連結ボーナスは火力では連鎖ボーナスに劣りますが、連結ボーナスはどのような有用性があるのでしょうか。これを先ほどの10連鎖VS11連鎖の時で見てみましょう。 下の表は、先に紹介した連鎖威力差を求めるときの連鎖ボーナスの比較表の抜粋です。

この表を見てわかる通り、10連鎖VS11連鎖の場合は、10連鎖発動した側に146個のお邪魔ぷよを降らせることができます。 普通に考えたら連結は大したことがないように見えますが、効率の点ではどうでしょうか。10連鎖4連結VS10連鎖5連結では、たった1個のぷよで33個のお邪魔ぷよを発生させているということが分かります。4個のぷよで146個のぷよを発生させることができるということと比較すると、全く使えないという訳でもないと言えそうです。 さらに、試合での後打ち伸ばしの場合を考えてみると、一つの連鎖を延ばすのには最低4つのぷよが必要となりますので、配色が悪い場合では、自分の連鎖の威力を高められない場合がある一方で、連結の場合は、たった一つのぷよで本線の威力を高めることができます。したがって、連結ボーナスを狙う場合には、他のボーナスを狙う場合と比較して手軽に連鎖威力をあげやすいと言えるのではないでしょうか。

(5)色数ボーナス
(5)-(ⅰ)色数ボーナスとは 多色ボーナスとは、一つの連鎖で沢山の色のぷよを消した時に得られるボーナスのことです。下図の場合は3連鎖目に青、緑、赤の3色が消えますので、3連鎖目に多色ボーナスが発生します。

(5)-(ⅱ)色数ボーナス表
同時に消した色の数と色数ボーナスは、表で表すと以下のようになります。

見てわかる通り、色数が増えるたびに倍々に増えています。

(5)-(ⅲ)n連鎖と(n-1)連鎖2色消し
次に、n連鎖VS(n-1)連鎖2色消しについて考えてみましょう。 その結果を以下の表とグラフにまとめました。




これを見るととても意外な印象を受けますね。5連鎖VS4連鎖2色消し以降、19連鎖VS18連鎖2色消しまで、発生するお邪魔ぷよは14個で変動がありません。 信じがたい話ですが、実際に計算してみましょう。今回はn連鎖と(n-1)連鎖の同時消しの場合の比較をしてみましょう。ちなみに、この場合は5連鎖以上の場合のみについて言及します。計算するまえに、ここで得点の計算式を思い出してみましょう(ここからは数式の羅列になりますので苦手な方は読み飛ばしてください)。

10×消したぷよぷよの数×(連鎖ボーナス+連結ボーナス+多色ボーナス)

・n連鎖の場合 消したぷよの数は4で、(n-1)連鎖と比べて連鎖ボーナスは32高いので、計算すると、

10×4×(32+0+0)=1280  

となります。

・(n-1)連鎖の場合  (n-1)連鎖目が2色消しなので色数ボーナスが入ります。よって

10×8×(0+0+3)=240

となります。したがって、n連鎖と(n-1)連鎖の得点の差は

1280-240=1040

となります。
これは、5連鎖以上の場合は連鎖ボーナスが32で一定であるため、常にこのような現象が起こるわけです。

(5)-(ⅳ)色数ボーナスの有用性
(n-1)連鎖2色消しは、普通にn連鎖した場合と比較して消すぷよの数が同じなのにも関わらず、発生させるお邪魔ぷよの量が少なく、効率という点では普通の連鎖に劣ります。しかしながら、連鎖数が短いということは、それだけ連鎖にかける時間が少なくて済むというメリットがあります。先打ちをした場合には、相手の伸ばしの時間を削ることができますし、後打ちの場合でも、相手のセカンドの時間を削ることができます。

次回は、その時間について述べていきます。

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